「思いやりの心」

日曜日朝早く起きて、
居間のソファーに腰掛けてまったりしていると、
寄ってくるのが、我が家の犬たち。


おもむろにテレビのスイッチをON。

時々見る番組「ボクら」が始まっていました。
この番組は3人のゲストが座談会をします。
(この日のテーマは途中からみたのでわかりません。)

ゲストは、女優、作家の岸恵子さん、ニュースキャスターの鳥越俊太郎さん、数学者の藤原正彦さんのお三方でした。
お話はそれぞれの方が、今まで置かれていた立場や環境での体験談をお話していました。

そのうち終盤で、鳥越さんが
「今、日本で何が一番必要ですか」と切り出しました。

即座に口火を切ったのが、数学者の藤原氏です。
「それは初等教育における「国語力」の強化です」とおっしゃいました。
今の日本の国語力の低下を嘆いていらっしゃる結果だと思います。
他の方も大きくうなずいていました。
彼は、この時に「惻隠」という難しい言葉を発しました。

「惻隠」(そくいん)、はて、なんでしょう?
辞書によりますと、「惻」も「隠」も憐みの意。
いたわしく思うこと。憐れみと出ています。

小さい時から、本をたくさん読んで語彙を増やし、
そこから、文化、芸術、憐み、情緒を身につけないといけないし、
必要なことであると言ってます。

弱きものを助け、貧しきものをいたわる、思いやる心。

それを小さい時から、育てていかないといけないということです。
その心は国語力で養われるというのです。
まったくもって目から鱗です。
偏差値能力だけでは、こういうものがおざなりになって、
いわゆる頭でっかちばかりが頂点を目指して日本を動かしてしまうということです。

こういう心がないと、いくらかわいそうと思っても通り一遍の感情で終わってしまうのかもしれません。

思いやりの心、
憐みの心、
いたわる心、
いたわしい心を
取り戻したいですね。

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